【よく分かる!】土地活用:貸倉庫運営における重要なポイント

土地活用コラム

土地活用【貸倉庫】


広い土地を所有していて土地活用を検討しているものの、店舗やアパート経営には

向かないと考え、そのまま遊休地になっているという方は結構いらっしゃるのでは

ないでしょうか。


店舗やアパート経営には向かないような遊休地であっても、倉庫等の事業用物件と

しては非常に好立地になるケースも。



ロジコロ大阪では貸倉庫や貸工場等の事業用物件を専門に掲載しております。

今回はロジコロ大阪より倉庫の需要や倉庫の種類、倉庫として土地活用を行う際の

特徴や注意点を分かりやすく解説します。




*目次*



1. 倉庫の需要


土地活用【貸倉庫】

スマートフォンの普及に伴いインターネットショッピングがより一層手軽になるに

つれ、物流拠点としての倉庫の需要は増える一方。

日本経済に大きな影響をもたらしたCOVID-19ウイルスは、日本のEC市場の需要に

も大きな影響を与えており、物流拠点としての倉庫の需要は一層高まっているのが

現状です。


国土交通省の建築物着工統計調査を見ると分かる通り倉庫の数は年々増加傾向に

あります。


2.倉庫の種類


用途地域【工業系】

倉庫は「営業倉庫」と「自家用倉庫」に分かれていますが、本コラムでは営業倉庫

について触れていきます。

営業倉庫は営利目的で使用する倉庫で、法定の施設設備基準によってさらに細分化

されます。


倉庫の種類は下記のように3つに分類。

・普通倉庫業

・冷蔵倉庫業

・水面倉庫業


それでは、3種類の倉庫について見ていきましょう。


2-1.普通倉庫業


最も幅広い用途に対応。農業・鉱業・製造業等の産業用の貨物の保管としての

使用がメインです。

また、消費者の家財・美術品等の財産も保管可能。


普通倉庫は、倉庫業法施行規則により定められた施設設備基準によって種類が

分かれ、下記表ではそれぞれの種類を記載しております。




倉庫の
種類



詳細



主な保管品



1類倉庫


・防湿/耐火/防火性能が供えられたもっとも
ハイグレードな倉庫
・冷蔵/危険品倉庫保管が義務付けられた
物品保管は不可

・日用品
・繊維
・紙/パルプ
・電気機械
2類倉庫
・耐火/防火性能不要
・燃えやすい物品の保管は不可

・麦/でんぷん
・飼料/肥料
・塩
・セメント


3類倉庫


防水/防湿/耐火/防火性能、遮熱措置不要
・湿度に耐性がある物品のみを保管


・ガラス製品
・鉄材


野積倉庫

・柵や塀で囲まれた区域内で物品を保管
・保管物が法律上の4類物品(鉱物・木材・
自転車等風雨にさらされてもいいもの)であること


・原材料
・レンガ/セメント
製品/木材
・廃タイヤ


貯蔵槽倉庫

・サイロ/タンク
・防火/防水性能があり、消火設備を有するもの

・小麦粉
・トウモロコシ
・糖蜜等液体
・穀物


危険品倉庫

・危険物や高圧ガスを保管する倉庫
・保管する物品の種類によって関係法の規定を
満たす必要あり


・引火性・爆発性物質
・石油/アルコール等


トランク
ルーム

・家財や骨とう品等個人所有物を保管
・倉庫業法による認定制度あり

・家財
・骨董品
・ピアノ
・書籍等




2-2.冷蔵倉庫業


食肉・水産物・冷凍食品等を中心に各特性に合わせた10℃以下での低温保管を推奨

する貨物を保管。


冷蔵倉庫業の設備基準として防火性能や耐火性能など、様々な基準をクリアする

ことが必要です。また、冷蔵室内に閉じ込められる等の事故防止のため、通報機の

設置が義務付けられています。


2-3.水面倉庫業


水面倉庫は、原木などの木材を海や川などの水面での貯蔵・保管が目的です。


倉庫業法では、「第五類物品を保管する倉庫」と定められ、第五類物品とは

原木等水面において保管することが可能な物品となっており、一般的には木材を

指します。


水面倉庫設置の際には「水面であること」、「周囲が築堤等で防護されている

こと」、「照明器具の設置」等の基準をクリアする必要があります。


3.倉庫に適した土地条件


土地活用

土地活用に倉庫を検討するにあたり、所有地が倉庫の用途に適している土地である

のか、また、倉庫として需要の高いエリアであるのかを事前に確認しておくことが

大切です。


3-1.倉庫に適した用途地域


まずは、所有する土地の用途地域を確認し、倉庫設置に適しているのか確認する

ようにしましょう。


用途地域とは都市計画法で定められたもので、建てられる建築物は用途地域によっ

て制限されています。


※詳しくは土地活用コラム

【用途地域とは?土地活用を始める前に知っておきたい都市計画法】

をご参照ください。



下記の表では、倉庫の建設ができる用途地域をまとめています。



一種
住居
専用
地域

二種
住居
専用
地域

住居
地域
田園
住居
地域
近隣
商業
地域
商業
地域

工業
地域
工業
地域

工業
専用
地域

倉庫

×××



3-2.倉庫設置におすすめな立地条件


需要のある倉庫としての条件は、スムーズな物流の展開が重要。

幹線道路の近くや大型トラックが入庫しやすいといった立地条件の土地を

所有している場合には、倉庫としての活用をおすすめします。


産業道路や近隣に物流施設が立ち並ぶエリアに近い立地や、各都市のICからの

好アクセスな立地であるとより適しているでしょう。


4.貸倉庫設置の流れ・種類


土地活用【貸倉庫】

4-1.倉庫設置の流れ


一般的な開業までの流れは下記の通りです。


1.借り手を探す

2.調査~条件交渉

3.契約

4.竣工

5.開業


借り手を探す場合には、事業用賃貸に特化した専門の業者や不動産会社に相談する

ことも一つでしょう。借主が見つかれば調査や条件交渉を行い、契約に進みます。

契約後に倉庫の建築着工となり、開業というのがおおまかな倉庫設置の流れに

なります。


4-2.倉庫設営の種類


土地活用として倉庫設置を検討する際、自分で経営する方法もありますが、

事業用物件に関する相場情報や建設費用等、様々なノウハウが必要になります。


以下では貸倉庫設置経営の形態についてご説明します。


4-2-1.独自運営

独自運営とは、土地所有者のオーナー自身で貸倉庫を設置し、借り手を見つけて

貸し出す経営スタイル。

倉庫の建設費用、調達費用、設置業者の手配や申請手続き等を全て自信で行う必要

がありますので、非常に手間がかかります。


事業用賃貸の募集~管理を全て自分で行うため、貸倉庫経営で得られる利回りは

最も高いといえるでしょう。


4-2-2.一括借り上げ方式

一括借り上げ方式による賃貸経営においては、不動産管理会社がオーナーから

物件を借り上げ、オーナーの代わりに貸主としてテナントの募集→契約→管理

を行います。


倉庫の一括借り上げについては、事業用物件を専門的に扱う不動産会社があります

ので、そのような不動産会社と契約を結ぶのが一般的でしょう。

一括借り上げを行う場合、①土地だけの賃貸方式と、②土地と建物の賃貸方式が

あります。


①土地のみの賃貸
・土地を貸し、借主が倉庫を建設

・ノーリスクでの賃料収入が可能であるが賃料は借地料のみ



②土地と建物の賃貸
・所有者が既存建物の改築、または倉庫の建築を行う

・初期費用負担がかかるが、高い賃料収入を得やすい



5.倉庫経営の特徴と注意点


土地活用【貸倉庫】

土地活用として倉庫設置を検討するには、倉庫経営の特徴と注意点についても留意

しておくことが重要です。


5-1.倉庫経営の特徴


倉庫経営には下記のように4つの特徴が挙げられます。


①長期的な利用における安定性

②賃貸滞納リスクが低い

③建設コスト

④経年劣化における建築価値



5-1-1.長期的な利用が見込める

物資搬入や設備等のコスト面を踏まえた上で、借り手が事業者ということもあり

長期的に利用してもらえる可能性が高いです。



5-1-2.賃料滞納のリスクが低い

同じく倉庫経営における借り手は主に企業ということもあり、賃貸アパート経営に

比べ家賃滞納のリスクが低くなっています。



5-1-3.建設コスト

倉庫にはアパートやマンションのように各戸にキッチンや浴室を設置する必要性が

ないことに加え、建物構造もシンプルにしやすいため、建築代を比較的ローコスト

に抑えることができます。



5-1-4.経年劣化による建築価値

賃貸アパートやマンション等居住用賃貸は築年数により賃料が大きく影響し、

古くなると借り手をつけるために賃料を引き下げていくことになります。


一方で、倉庫等の事業用賃貸であれば立地や事業用としての利便性が求められて

いることから築年数の影響は比較的低いでしょう。


5-2.倉庫経営の注意点


様々なポジティブ要因があり、特徴のある貸倉庫経営ですが、所有している土地が

倉庫経営に適しているのかを見極めるためにも、あらかじめデメリットと言える

注意点にも着目しておくことも大切です。


①節税メリットが少ない

②借り手が限られている



5-2-1.節税メリットが少ない

居住系の建物には固定資産税の「住宅用地の特例」が適用され、最大6分の1に軽減

されるのに比べ、倉庫等の事業用物件では特例の適用外になります。



5-2-2.借り手が限定される

倉庫の借り手は主に企業になるため、自身で借り手を探そうとした場合の肝心の借り手を

見つけるまでの難易度が高いかもしれません。


まとめ


今回のコラムでは、需要における倉庫の現状、倉庫の種類や倉庫の経営方法、特徴や

注意点をご紹介しました。


COVID-19ウイルスの流行におけるECサイトの需要も増えておる現状から、今後も

倉庫の需要は高まる傾向が続くと予想されます。

特に幹線道路や高速IC近くに土地を所有している方にはおすすめです。


ご自分のご所有する土地が倉庫の土地活用に向いているか分からない方は、一度専門の

業者に相談してみると良いでしょう。


ご相談はセンチュリーダイソーへ


ロジコロ大阪を運営するセンチュリーダイソーでは、1973年創立以来培ってきた専門

スキルを活かし、オーナー様のご要望に沿えるよう最適な活用方法を提案します。


センチュリーダイソーでは、倉庫やロードサイド店舗といった事業用物件を始め、

アパート・マンション、駐車場付き建物、駐車場(月極・コインパーキング)、

ガレージハウス、シェアハウス、太陽光発電、保育園等々、事業用不動産における

幅広いジャンルの土地活用をサポート。


とくに倉庫・工場等の事業用不動産のノウハウにおいてはセンチュリーダイソー

として専門的に取り扱ってきた豊富な実績があります。

検討していた土地活用方法では需要が見込めないような土地でも倉庫・工場の場合、

好立地になる場合もあります。


様々な土地活用を検討したものの収益性等が見込めず、放置しているといった土地が

あれば、是非ご相談を。

土地を持っているが適した活用方法が分からない場合も、倉庫や建物を所有しているが

借り手の探し方が分からない等お困りの方は、是非ロジコロ大阪からお問い合わせ

ください。


土地活用のご提案からコンサルティング、管理業務まで是非、センチュリーダイソーに

お任せください!



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